礼拝メッセージ

礼拝で語られる 聖書の言葉

毎週日曜日に行われている礼拝で語られたメッセージを配信しています。
ところどころ、慣れない言葉も出てきますが、全体的には、平易でわかりやすい内容です。

"キリスト教や教会には興味があるけど、いきなり出席するのには抵抗がある"という方は、
ぜひ配信されているメッセージをお聞きになって、
文字と映像から、雰囲気を味わっていただけたらと思います。

※毎週日曜日の午後に更新されます。

2020.08.09

聖霊の大河の約束

ヨハネ7:37-44

聖書中に、水を飲ませようという神の招きが3回出て来る(イザ55:1、ヨハ7:37、黙示22:17)。神は、旧約の昔からイエスの時代を経て終末に至るまで、私たちを招かれる。

イエスが立って大声で言われる(37節)とは、柔和で穏やかな主にしては珍しいお姿だが、大切なことを伝えようとする時にそうされた。

主は、ご自分が神のもとから遣わされた者であることを伝えようとして、大声で語られた(28,29節)。また主は「わが神、わが神…」と十字架上で叫ばれた(マタ27:46)。人となってこの世に来られた御子が、最後に味わわれた苦しみは、十字架の苦難だった。神から捨てられるはずのない神の子が、神から捨てられた。それは、捨てられて当然の私たちが、捨てられずに救われるためだった。十字架上の叫びこそ福音の中心だ。

ここでの祭りとは、仮庵の祭りのことだ。イスラエルの民は、庭や屋上に木の枝で仮小屋を造り、荒野の天幕生活を回想しつつ、神の守りを覚え、この世が仮の宿であることを示した。荒野で神が岩から水を出させられた恵みを記念して、祭りの間、毎日シロアムの池から金の器で水が汲まれ、祭壇に注がれた。その最終日に主は立ち上がり、叫ばれたのだ。

祭壇にシロアムの池の水が注がれたように、私たちの上にも注がれるべき生ける水がある。それは聖霊のことだ。「だれでも渇いているなら」とは、これを与えるための主の招きだ。

主は誰を招かれるのか。第一に全人類を招かれる。イエスの晩餐会の譬えで、招かれるはずのない貧しい者まで宴会に招かれた(ルカ14:15-24)。まさに「金のない者も」(イザ55:1)だ。私たちも招かれるはずのない、金のない者、罪のため滅びゆく者、神の前に何の価値もない者だが、招いていただいた。

第二に渇きを自覚している者を招かれる。自己の欠乏、無力、罪深さ、汚れを知っている者だ。イエスは「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は…」(マタ11:28)と言われた。魂の渇きを持たなければ、主のもとへは行かない。

主は何のために招かれるのだろうか。私たちに聖霊に満ち溢れた生涯を送らせるためだ。イエスは、ヨルダン川で受洗のとき聖霊が下られ(ルカ3:22)、聖霊に満ちてヨルダン川から帰り、御霊に導かれてサタンの試みにあい(同4:1,2)。御霊の力に溢れてガリラヤヘ帰り(同4:14)、ナザレの会堂で「主の御霊われに在す」と聖書を読まれた(同4:18)。

私たちもイエスのような生涯を送ることができる。それは、御心への従順という点においてだ(ヨハ5:19、8:29)。私たちは、神に敵対する肉のゆえに、喜んで御心に従うことができない。疲れると苛立ち、不機嫌になる。自己中心で、自己主張はするが人の言うことに耳を貸そうとしない。どこまでも我意を押し通そうとする。これでは勝利がなく、満足も平安もない。

しかし神は、キリストによって解決の道を開かれた。私たちが自分の肉を十字架につけるなら、キリストが聖霊として内住し(ガラ2:20)、私たちを聖霊の川が流れ出る者に造り変えてくださる。この恵みによって、私たちは、①キリストのように御心に従順な者になる(詩40:8)。②他をも生かし潤していく者になる(エゼ47:8,9)。③どんな境遇にも対処できる者になる(ピリ4:13)。

イエスのもとに行こう。主を信じよう。自己の真相を認め、こんな自分は嫌だと厭(いと)って渇き、自分のための十字架を信じるのだ。謙遜と渇きと信仰をもってイエスのもとに行くことが、主の招きに応えることだ。真実な主は必ず与えてくださる。