まず神の国と神の義を求めなさい
マタイ６：３３
こんにちは。副牧師の岩間篤知です。
20世紀のアメリカを代表する人物に、アブラハム・マズローという心理学者がいます。彼が打ち出した「自己実現理論」という理論は、一般的に「マズローの欲求５段階説」と言われています。それによれば、人間の欲求には、生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、承認の欲求、自己実現の欲求という５段階あり、人間は、これらの欲求を段階的に満たすことによって成長するのだそうです。確かに、私たちの欲求について、核心を突いているなと思います。
ここで聖書を開いてみましょう。イエス・キリストはこう言われています、「まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます」。「これらのもの」とは、私たちにとって必要なもののことです。キリストは「あなたがたにこれらのものすべてが必要であることは、あなたがたの天の父が知っておられます」と言われ、次いで、「まず神の国と神の義を求めなさい」と言われました。私たちにはたくさんの必要があります。これがなくては生きていけない、これがなくてはうまくいかない、これがなくては幸せになれない、というものです。これらを求めていくことは大切です。失わないようにすることも大切です。しかし、私たちのひとつひとつの必要を、神様は知っていてくださいます。ですから、「まず神の国と神の義を求めなさい」と言われているのです。「神の国と神の義」とは何でしょうか。言い換えるならば、神様を信じて神様に委ねた心の状態と、神様と相反する悪が全くない心の状態ということです。私たちは神様の前に罪人です。ですから、心の中に悪を抱きます。必要とか欲求といった大義名分を借りてでも、悪は私たちの心にはびこります。悪がはびこった心が行動となって表に現れ、具体的な罪を犯します。私たちは、どうすればこの悪が全くない心の状態になることができるのでしょうか。キリストによる神様の救いをいただくことです。キリストは、私たちの罪を赦すために十字架にかかり、救いを完成してくださいました。私たちはキリストの十字架を信じることによって、罪を赦していただき、救いをいただくことができます。救われた者は、神様を信じて生きていきます。信仰によって、私たちの必要を満たしてくださる神様に委ねて生きていくことができます。あれが必要だ、これが必要だといったり、あれが欲しい、これが欲しいといったりして、過剰な必要や欲求に振り回される生き方から解放されます。あなたもキリストの救いをいただきませんか。
教会では、新型コロナウイルス感染防止に努めながら、毎週日曜日９時半からと１１時から、礼拝を行っています。あなたのおいでをお待ちしています。